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桑田さんの新譜「MUSICMAN」到着。

楽天で予約していた新譜「MUSICMAN」が、
発売当日に届きました。
初回生産限定のスペシャルボックス仕様。
録音現場の映像やMVが収録されたDVDやら、
桑田さん本人の手になる分厚いセルフライナーノーツなど、
桑田ファンなら幸せになりそうな構成w
なかでもライナーノーツは、曲作りの内幕を惜しげなく詳細に披露しています。
音楽やる人だけでなく、一般のファンも興味を持つであろう部分を、
隠すことなくオープンにする桑田さんのスタンスはすばらしいといつも思います。

デビュー以来の桑田ファンの私、去年の紅白で久しぶりに元気な彼を見せてもらって
ほんとに涙ちょちょぎれるほどうれしかったです。
改めてエールを送る意味でも、今回予約して買わせていただきました。
今出ている雑誌「ブルータス」は桑田さんの特集号。
その中で彼は、「初期のサザンの“女呼んで抱いて~”みたいな歌や、
海辺で恋をする、みたいな歌は50過ぎた自分にはもう必然性がない」
みたいな内容のことを言ってました。
そういう意味で、このソロアルバムは、
50過ぎた桑田さんの『今』が存分に詰まっているといえます。
政治体制に物申す、みたいな歌詞を今の日本の歌手のだれが歌ってるだろう。
パンクじゃん。

届いてからざっと数回しか聞いてませんが、
ゆっくりと繰り返し楽しんで、大好きな桑田さんの復活を
共に祝いたいと思います。

余談ですが、『ブルータス』のなかで、 
桑田さんの尊敬する人5人をピックアップして、
その人とこんな曲を一緒に聴きたい・・というコーナーがありまして、
立川談志さん、アントニオ猪木さん、小林克也さん、杉本彩さんと並んで
阪神のアニキ金本の名が!!
やっぱり涙ちょちょぎれましたw
ちなみにアニキと一緒に聴きたい曲はシガー・ロスの『残響』だったけど、
まったく知りません・・・(汗)

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by fenmania | 2011-02-25 11:00 | MUSIC

芥川賞2作品全文掲載

・・・の、文芸春秋誌を購入。

「きことわ」の朝吹真理子さんと「苦役列車」の西村賢太さんは
何から何まで両極端すぎて、その超絶な格差が話題を呼んでいます。
朝吹さんは文学者の家系に生まれた貴種、
西村さんは中卒の前科ありフリーター。
作品の内容もまたしかりでした。

どっちが好き?ときかれると、
読む前は究極の選択かと思っていたのですが、
読後は、結構すんなりと「きことわ」と答えられます。
思いのほか、好きな世界観でした。
音読すると、さらによろしいかと。

同時掲載の作者インタビューにおいて、
朝吹さんのインタビューに答えるその口調が、
まるで皇室の方のようでたまげました。
まだ26歳ですよ、この方。
貴種、恐るべし。

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by fenmania | 2011-02-14 21:08 | BOOK

小栗くん主演の「時計じかけのオレンジ」、観てきました。

河原雅彦演出、小栗旬主演の「時計じかけのオレンジ」。
キューブリックが監督した映画では、ベートーベンの第9にのせて
キッチュでカラフルで悪夢のような映像がとめどなく流れ出ていて、
とても主題とか何とかを考えるいとまがないままに、
「新感覚古典」として私の中に仕舞われたままでした。

あの暴力的な映像に比べると、今回のお芝居はとてもこじゃれていて都会的だヮ。
主役が小栗君だからということもあるだろうけれど、
やはり河原さんの個性が出ていますね。
暴力シーンも暴力に見えないし(ダンスに見える)
グロいシーン、エロいシーンは美しい絵のようで、ほぼ無毒化されている。

それでも、やっぱり河原流の毒は感じます。
このお芝居、結末がキューブリックの映画バージョンとは異なっているのです。
なんでも、映画化された作品は、原作の最終章である第21章を省略して作られているそうです。
そして、その削除された第21章こそが、
原作者のアンソニー・バージェスの一番訴えたいことだったといいます。
そして、その「原作」のほうを元に演出した河原さんは、
何度もせりふで「こんなシーンは原作にはない!」「原作に忠実に!」などと
言わせています。
「消えた第21章」へのオマージュが河原さんの演出の肝なんでしょうかね。

今回のお芝居で日の目を見た「第21章」への賛否はいろいろあろうと思います。
私自身は、ちょっとぞっとしました。
小栗旬演じる主人公のアレックスは、18歳になったのを機に暴力から足を洗って結婚しようと考える。
そして過去の自らの悪行を、単なる「若気の至り」と位置づけ、
将来生まれてくる息子がもし自分のような暴力の道を進んでも
それを止めることはできない、と嘯くのです。

それまで舞台の上では、暴力的な若造とか専制的な政治家とかマッドサイエンティストとか
反体制作家とかが入り乱れて、近未来の横暴と混乱を演じていたというのに、
それが単なる超個人的な「若気の至り」に収束してしまう?
そしてそれが、輪廻していく?
いやあ、こう考えていくと、奥が深いです、このお芝居。

小栗君は頑張ってました。
舞台上での生着替えあり、歌唱あり、ダンスあり。
でも、蜷川のもと、カリギュラやら、佐々木小次郎やらを
魅惑的に演じていた小栗君にとっては、ちと残念な役だったかも?
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by fenmania | 2011-02-11 20:18 | 映画・演劇

「海炭市叙景」観ました

先日ブログで紹介した小説、「海炭市叙景」(こちら→★)を映画化した作品を、
やっと観てきました。
場所は大阪・十三の「第七芸術劇場」というミニシアター。


小説は良かった。でも映画はどうだ・・?

・・・という気持ちで観に行ったのですが・・・・。
いやあ・・・、ものすごく良かったです。
胸がフルフルするような気持ちが、今も続いています。

函館生まれの作家による、函館を舞台にした小説。
20年以上前に書かれ、作家の自殺によって未完となり、
その後日の目を見ることもなかったこの小説を、
函館でミニシアターを営む男性が見出し、
地元を舞台に有志の手で映画化しようと決意します。
帯広出身の熊切監督とおおぜいの函館市民の協力で、
1年半をかけてできたのがこの映画です。

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(以下、ストーリーのネタばれを含みますので、ご注意ください)

造船会社をリストラされる兄妹がいる。失意の兄を不安げに見守る妹。
二人きりで貧しくささやかに生きる兄妹の暮らしを縦軸に、
それと交差する、幾組かの市井の人々の孤独な暮らしを通して、
地方経済の没落や、不安定な家族の絆を、ほぼノーナレーションで描いています。
会話の量も少なく、観客はスクリーンの中の人たちの表情や行動を通して
彼ら彼女らの孤独の深さを知るのみです。

原本の小説では、もちろん登場人物の気持ちや背景が言葉で書かれているのですが、
映画ではそういう説明的なところはほとんどない。
雪の降り積もる地方都市の、疲弊した人々の暮らしを、
粗く、しーんとしたタッチで残酷なまでに淡々と描いています。

「救いがない」。
まさしくそんな映画。
けれど、そんな痛みのなかで、一瞬ふうっと、
マッチの炎のようなほのかな温かみを感じるシーンがいくつかあって。
私は、義母に虐待される少年を気遣う、地味な事務員の女性の視線に
ものすごい救いを感じました。
また、孕んで戻ってきた猫の「グレ」にも・・・。

「孤独の中で生きる」ことの痛みと、
「人は人に何ができるのだろう」という命題を
この映画からもらった気がします。
あと、音楽がすばらしいです。

ミニシアターでしか上映されない映画ですが、
もしご覧になる機会があれば、ぜひお勧めします。
高槻セレクトシネマ、神戸の新開地アートビレッジセンターで3月から上映されます。
予告編はこちらで→★
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by fenmania | 2011-02-03 17:27 | 映画・演劇