「大鹿村騒動記」観ました~原田さんのこと

先日、原田芳雄さんの遺作、「大鹿村騒動記」観に行ってきました。

原田さんが70を過ぎて初めて自らの企画での主演映画。
なのに、全然、気負いや力みを感じない、軽妙ですが味わい深い演技に拍手。
実は、この映画、原田さんの逝去とごっちゃになって、
楽しくて、はかなくて、悲しくて、こっけいで、
なんと感想を言ったら良いのか分からなくて
しばらくブログを書けませんでした。
でも、1個だけ言うなら、『いい映画です。皆さんに観て欲しい』。

主演の原田さんはもちろん、
大楠道代、岸部一徳、石橋連司、小野武彦、佐藤浩市、松たか子などの
手馴れたベテラン勢にくわえ、
瑛太、冨浦智嗣の若手がとってものびのび、楽しそうに演じてる。
そして舞台は、戦争などの度重なる危機を乗り越えて、
300年間村歌舞伎を伝承してきた大鹿村。
この大鹿村がね、もう美しいの。
THE 日本 といいたくなるくらいの自然美にあふれた土地。
そこでばたばたと繰り広げられるリアルでユーモラスな人間劇と、
板の上で演じる歌舞伎というフィクションが交錯して、
その中で、次第に、それぞれの人間の素直な気持ちがあらわになっていきます。
「生きてる」ってことを、真正面からがっつり、ではなく、
ちょっと横っちょ、あるいは遠目から見せてくれる映画でした。
三國連太郎さんがいいなあ。
風呂敷包みを持ち、腰を曲げて田舎道を歩く三國さん、
神々しいほどでした。
ラストシーンに流れるキヨシローの歌にまたぐっと来ます。
この映画は1000円で観れます!皆さんに観て欲しいです。
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で、原田さん。
1980年作の「ツィゴイネルワイゼン」で頭と心を滅多打ちされました。
同じ鈴木清順監督、松田優作主演の「陽炎座」とともに、
えぐられるように「美意識」という言葉を実感した映画でした。
1990年の「われに撃つ用意あり」は若松孝二監督作。
盟友桃井かおりとの息のあったハードボイルド、
作品はB級かなあと思ったのですが、
ラストシーンが衝撃的で、いまだに好きな(というかインパクトが残る)映画です。

あと、原田さんの歌うブルースが好きで、
三宮のチキンジョージ(だったと思う)でのライブに何度か行きました。
あるときは、ライブが終わってから、北野のジャズの店「ソネ」に立ち寄ったら、
そこに原田さんとスタッフの方、それに女優の栗原小巻さんが来られてて、
トイレの前で原田さんとすれ違って、びっくりして固まってしまった記憶が・・・。

原田芳雄さんのご冥福をお祈りいたします。
が・・・・、これが最後の映画だなんて、悲しすぎる!!!!
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by fenmania | 2011-07-29 11:23 | 映画・演劇