「十三人の刺客」観ました

「スキヤキ・ウエスタンジャンゴ」「クローズZERO」「クローズZEROⅡ」と、
今もって何度もDVDを見直してしまうワタシ的名作を生み出してくださった、
鬼才・三池崇史監督による時代劇。っていうか、ちゃんばら映画。

三宮の劇場、70才以上かと思われるおじいちゃんばっかしの客層に、
まずはびっくり。
初代「十三人の刺客」が上映されたのが今から約50年前の昭和38年。
そのころ青春時代をすごして、もしかしたらこの映画を観た方々だなあ。


極悪非道な明石藩藩主・松平斉韶を暗殺すべく、集められた13人の刺客たち。
参勤交代の途上にある落合宿を、仕掛け満載の要塞に作り変え、
たった13人で200名を超える敵を下し、斉韶の命をとるのがミッション。
最後の1時間ほどは、落合宿での迫力満点の殺戮シーンが延々と続きます。
それでも、2時間20分があっという間でした。
ラスト、ある生き残った男(誰かは、ねたばれになるので秘します)が
薄く笑いを浮かべるシーンに、え?これでもうおしまい? と思ったほど。

役所広司、松方弘樹、伊原剛志、山田孝之、伊勢谷友介、古田新太などなど、
刺客役の俳優さんたちの殺陣(というか、ちゃんばら)がすごい!
ほんまに役者さんってスポーツ選手に負けず劣らずのフィジカルエリートやわ。

刺客のリーダーである島田(役所広司)が「天下万民のために事を成す」と言い切ると、
松平斉韶の側用人・鬼頭(市村正親)は「武士の本分は、(ことの善し悪しを超えて)主を守ること」と対立する。
二人は実は友人同士でもある。
この対立軸は、なんか今の日本を彷彿とさせますね。

刺客ではない役で、松本幸四郎が出演していますが、
この抑えた演技は鳥肌ものでした。

ある人はちゃんばらを楽しみ、
ある人は稲垣吾郎演じる鬼畜・斉韶の心中を忖度し、
ある人は、過去の日本にいた「侍という階級」について考えるよすがにし、
またある人は、今の自分に命を掛ける大義はあるかとふと考える。
観るひとによって、心に引っかかってくるポイントは千差万別だろうなあと思わせる、
とても興味深い映画でした。
ちなみに私の引っかかりポイントは、
剣豪浪人である平山(伊原剛志)の言葉、
「剣がだめになったら石を、石がだめならこぶしを使え。
決して敵を五体満足で見逃すな」(正確ではないが、そういう感じの)です。

目的を達するためには、かっこ悪くても武士道に外れても
意地汚く生きて敵を倒せ、って事でしょうね。
凛として静かな平山が言う言葉がなんか沁みました。
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by fenmania | 2010-10-01 19:54 | 映画・演劇