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「パーマネント野ばら」観ました

ご存知、西原理恵子の漫画が原作の本作。
離婚後、子どもを連れて、高知の小さな漁村に住む母親のもとに
帰ってくる、なおこ役が菅野美穂ちゃん。
地元で唯一の美容院、「パーマネント野ばら」を経営するその母親が夏木マリ。
なおこの幼なじみで、共に極度に男運の悪い小池栄子と池脇千鶴。
「野ばら」につどってはがちがちに強いパンチパーマを好んでかけている
近所の熟年女子たちのあけすけな会話。

サイバラさんの漫画は、私はほんのちょっと苦手で、
これまでさほど熱心に読んだことも、映画化された作品を見たこともなかった。
今作を観ようと思ったのも、ひとえに小池栄子と池脇千鶴が出ているから。
大好きなんです、このお二人が。

話は変わりますが、翌日まで頭から離れない映画と、
見終わった瞬間に頭からフェイドアウトしていく映画があります。
今作は、まじで、夢の中に「野ばら」ワールドが出てきてしまったほどに
心を強くひきつけられた映画でした。

なんなんだろう、あの、「わたしは傍観者」みたいな取り留めのない視線をもつ
なおこ(菅野ちゃん)の立ち位置。
「傍観者」「観察者」「アナタとは違う私」であるはずの自分。
男運の悪い周りの女たちに引き比べ、すてきな人とすてきな恋をしているはずの自分。
子どももいて幸せなはずの自分。
でも、それなのに、なぜかものすごくさみしい自分。
それがどうしてなのか分からない。
そういう心のざわざわ感が、なんだかものすごく身に沁みるんですよね。

実は、傍観していた相手に、見守られ、愛されていたなおこ。
無遠慮に立ち入ってくるでもなく、自分たちは日々の暮らしに悪戦苦闘しながらも
なおこのことをずっと気に掛け、見ていてくれた女たち。
女たちを演じる、夏木、小池、池脇らがまるで女神様のように見えます。
透明感ある菅野ちゃんの演技も秀逸。

でもやっぱりこれは女たちの映画かな。
男性は見てどう思うんだろうか。
男性の意見を聞いてみたいです。

あと、誰かと観に行くなら、人を選んだほうがベターかと。
「ちん×」連発です(爆)
あと、小池栄子のダメ亭主役で加藤虎ノ介が出てたのがうれしい~♪

「パーマネント野ばら」観ました_b0183613_18113312.jpg

姐御な「野ばら」の夏木マリ。

by fenmania | 2010-05-29 18:19 | 映画・演劇